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新規開所

放課後等デイサービスや児童発達支援を新規開所する際、多くの法人の方はは「まずは指定申請を通すこと」を最優先に考えます。当然のことではありますが、少し処遇改善加算のことも考えておくと将来的にメリットがあります。


開所後に処遇改善加算を取得できれば、職員の賃金改善や人材確保につながり、安定した事業運営を行いやすくなるのです。


今回は、指定申請と同時に処遇改善加算も見据えて準備するメリットをご紹介します。

目次

  1. 指定申請が終わってからでは準備が大変です。

  2. 開所時から処遇改善加算を取得するメリット

  3. 開所前から準備しておきたいこと7点

  4. 指定申請と一緒に計画すると効率的

1.指定申請が終わってからでは準備が大変です。

開所準備中は、・人材確保・物件契約・消防・建築基準法対応・指定申請の書類作成など、多くの手続きが同時進行になります。当然、忙しく、「開所まで何とか乗り越えよう」と考えますが、開所後は利用者対応が始まり、さらに忙しくなりがちです。


その状態で、処遇改善加算の要件を満たしているかどうか考え始めるのは決して簡単ではありません。そのうえ、数か月前に作成した運営規程を再度修正する必要がある、就業規則を見直す必要があると気づいたとして、実際にやり直すのは時間的にも、精神的にもハードルが高くなります。



2.開所時から処遇改善加算を取得するメリット

開所月から処遇改善加算を取得できる様、想定しておきますと職員へのアピールにもなりますし、事務所の運営が安定します。



3.開所前から準備しておきたいこと7点

開所前に検討しておきたい事項の例です。・就業規則・キャリアパス・賃金規程・昇給の仕組・研修計画・職場環境改善・生産性向上のための業務改善

これらは処遇改善加算の算定要件と関係する重要な項目です。


4.指定申請と一緒に計画すると効率的

上記7点は指定申請に必要な書類と密接に関わっています。同じタイミングで検討しておくと開所がスムーズです。とはいえ、限られた期間の中でそこまで考えるのはかなりの負担です。必要に応じて専門家に相談されることをお薦めします。


「開所後も見据えた事業所づくり」は長期的に事業所運営を楽にします。



放課後等デイサービス・児童発達支援の新規開所は、4月・5月が最も多い時期です。

5月開所を目指す場合、スケジュールを逆算すると、遅くとも前年の冬には指定前説明会への出席が必要です。「支援のコンセプトはある。でも、事務手続きをどう進めればいいかわからない」という方に向けて、行政書士の視点で1年前からのスケジュールを整理します。今回は【後編】です。


※期日、提出物は各自治体によって異なります。必ず自治体のホームページ等でご確認ください。


【前編】はこちら↓





【後編】では、指定前説明会から開所当日までを整理します。


  1. 6ヶ月前~⑤指定前説明会

  2. 4ヶ月前~⑥事前相談

  3. 2ヶ月前~⑦指定申請書類提出

  4. 1週間前⑧指定書通知



6ヶ月前~⑤指定前説明会


各自治体によって開催時期が異なります。

早めに情報をキャッチしたほうが良いです。

指定前説明会では、児童福祉法等、各自治体の条例の特に注意するべき事項を説明してくださいます。理想としては、この説明会よりも前に児童福祉法等、条例の内容を把握しておき、答え合わせとして説明を聞きたいですね。なぜなら、説明会よりも前に法令等を基に準備を始めなければならないからです。

実際の新規開所時には「専門家」に頼っていただくとスムーズです。



4ヶ月前~⑥事前相談


個別の相談を行います。各自治体は事前調査票に基づいて開所前の現在の状況を確認します。

この時には、1年前から考えていた法人として基本理念・方針、支援の基本方針、人員配置、受入対象、営業時間、物件確保等について「完成」まではいかなくとも、目途が立っている状態にしたいです。

特に人員配置と物件確保には注意が必要です。

最低人員の配置ができなければ開所できません。

法令、条例に適した物件でないともちろん開所はできませんし、指摘が入ったら莫大な工事費がかかる可能性があります。


2ヶ月前~⑦指定申請書類提出


個別相談で調査完了しましたら指定申請書類を提出します。

書類は各自治体で異なる場合がありますのでホームページ等で確認が必要です。

何度も修正が入る場合がありますので余裕をもって提出しましょう。

この時までには運営規程、重要事項説明書、就業規則等の書類、虐待防止、BCP策定等と研修実施スケジュール、運営マニュアル等を整えます。



1週間前⑧指定書通知


指定通知が届きましたら翌月1日から開所します。開所後にも各手続きが必要です。


・WAM NETへの登録



・業務管理体制の整備に関する届

障害者、児とサービス提供施設、事業所、相談支援事業所ごと、事業所数と、設置場所により、報告内容と報告先が変わります。



・国保連へID登録

こちらを登録しないと国からの給付費を受け取れません。

給付費の支払いはサービス提供後2ヶ月以降になります。

新規開所後、数か月は無給付です。



障害福祉サービス事業向けの補助金、日本政策金融公庫の補助金等も検討し利用者様へ提供したいサービスをコストを抑えて行うことも、事業を継続させるための1つの方法です。



放課後等デイサービス・児童発達支援の新規開所は、4月・5月が最も多い時期です。5月開所を目指す場合、スケジュールを逆算すると、遅くとも前年の冬には指定前説明会への出席が必要です。「支援のコンセプトはある。でも、事務手続きをどう進めればいいかわからない」という方に向けて、行政書士の視点で1年前からのスケジュールを整理します。


  1. なぜ1年前から動く必要があるのか

  2. 1年前 ①法人格の取得:土台をつくる

  3. 1年前 ②資金調達・物件確保:順番を間違えると危険

  4. 1年前〜 ③運営方針の策定:「想い」を言語化する

  5. 1年前〜④人材確保:最大のリスク要因

  6. 【まとめ】




1. なぜ1年前から動く必要があるのか


「準備は半年くらいあれば大丈夫だろう」と思っていた方が、気づいたら開所を数か月延期せざるを得なくなった。そういうケースは決して珍しくありません。


指定申請から開所までには、法人設立・物件確保・人員配置・自治体との事前協議・指定前説明会への参加・申請書類の作成・指定の決定と、多くのステップが直列に並んでいます。一つひとつは対処できても、それが連鎖すると一気に遅延します。


特に、①法人設立、②人材確保、③物件の適合確認、この3つは「すぐに動いてもすぐには完結しない」事項です。だからこそ、1年前からの逆算が必要になります。


また、横浜市を例にとると、指定前事前個別相談(開所の約2カ月前)の前には人員配置の目途が必要で、その前には指定前説明会への参加が求められます。自治体によって指定前説明会のスケジュールが年に数回しか設定されていないこともあり、説明会を一度逃すだけで数カ月単位でずれ込むことがあります。早めに動くことの意味は、そこにあります。


「物件が先に決まってから法人設立を始めると、賃料だけが先行してしまいます。可能であれば法人設立と並行して物件探しを進め、内覧の段階から行政に相談できる体制を整えておきましょう」


2. 1年前 ①法人格の取得:土台をつくる


放課後等デイサービス・児童発達支援の指定を受けるには、法人格が必須です。個人での開所はできません。


選択肢としては、社会福祉法人・NPO法人・株式会社・合同会社などがあります。どれを選ぶかは「今後の方針」と「スピード」の両方で判断しましょう。

<設立にかかる目安期間(一般的な例)>

・合同会社:約2〜4週間(最も設立が速い)

・株式会社:約3〜6週間

・NPO法人:約4〜5カ月(所轄庁の認証が必要)

・社会福祉法人:約6カ月〜1年以上(都道府県の認可が必要)


法人設立に必要な作業は、定款の作成・公証人認証(株式会社の場合)・法務局への登記申請・印鑑証明書の取得・就業規則の作成などです。特に就業規則は、指定申請の際に提出を求められる場合があります。「会社ができれば終わり」ではなく、その後の書類整備まで含めてスケジュールを組みましょう。


設立後に事業目的に「障害福祉サービス事業」を営む文言を含めます。含まれていない場合は定款変更が必要になり、また時間がかかります。


3. 1年前 ②資金調達・物件確保:順番を間違えると危険


自己資金だけで開所を迎えられるケースは多くありません。日本政策金融公庫や信用金庫などへの融資申請が一般的ですが、融資を受けるには「事業計画書」の提出が求められます。


事業計画書には、支援のコンセプト・想定利用者数・収支計画・人員体制などを具体的に記載する必要があります。「いつごろ何人の利用者を見込むか」「加算はどれを算定するか」まで落とし込んだ計画書の方が、金融機関からの評価も高くなります。自治体によっては補助金制度もありますので、開所前に確認しておきましょう。


良い物件はなかなか見つかりません。内覧を始めてから数カ月かかることも珍しくありません。

物件が見つかったら、必ず次の3点を確認してください。

・消防法への適合(消防設備・避難経路など)

・建築基準法への適合(用途地域・延べ面積・構造など)

・用途地域の適合(工業専用地域などは原則不可)


これらの確認は、自治体に事前相談することが確実です。「指定申請ができる物件かどうか」は、内覧・契約の前に必ず確認してください。


横浜市では「物件相談シート」によるメール相談を受け付けており、返信に1週間以上かかることがありますので、早めに活用することをおすすめします。物件を複数候補に絞り込んだ段階で相談すると、方向性を早期に確認できます。


4. 1年前〜 ③運営方針の策定:「想い」を言語化する


支援のコンセプトや内容については、開所される方自身が専門家です。ここでは「事業所として必要な書類・方針の整備」という視点で整理します。

まず取り組みたいのが、法人としての基本理念・方針の策定です。

事業所が実際に動き始めると、複数の職員がそれぞれの判断で動くことになります。個々の「想い」に優劣はありませんが、法人として一つの軸がなければ、方向性がばらばらになりかねません。その軸となるのが、基本理念・方針です。


基本理念、方針のほか、この段階で考え始めたい事項は以下のとおりです(確定でなくて構いません)。

・営業時間・サービス提供時間

・受け入れ対象(年齢・障害種別・定員)

・支援の基本方針(何を大切にした支援を行うか)

・加算の取得方針(専門的支援加算・個別サポート加算など)


指定申請時には「運営規程」の提出が必須です。運営規程には、事業の目的・運営方針・営業日・営業時間・利用定員・利用料金・緊急時の対応方針などを記載します。この段階で運営方針を整理しておくと、運営規程の作成がスムーズになります。また、重要事項説明書・個人情報の取り扱いに関する同意書なども同時に整備しておきましょう。


5. 1年前〜④人材確保:最大のリスク要因


開所が延期になる理由として最も多いのが「人材が揃わなかった」ことです。

放課後等デイサービス・児童発達支援には、児童発達支援管理責任者(児発管)の配置が必須です。児発管は資格・実務経験・研修修了の要件がそろって初めて「配置した」と認められるため、「資格はあるが研修が未修了」「実務経験はあるが資格がない」という場合は配置要件を満たしません。

指定前事前個別相談(開所約2カ月前)の時点で人員配置の目途がついていることが、スムーズな申請への前提条件です。採用活動は少なくとも開所の6〜8カ月前には開始しましょう。


児発管の求人は特に競争が激しいため、給与・処遇・勤務条件だけでなく、「この事業所でどんな支援をしたいか」というコンセプトを明確に伝える求人票の作成が重要です。

また、採用後に「雇用契約書」「辞令」[要件を満たす実務経験証明書、資格証」などの書類を整備しておくことで、指定申請時の人員配置の証明がスムーズになります。



【まとめ】


法人格の取得・資金調達・物件確保・人材確保の4つを「1年前」から同時並行で動かす必要があります。一つひとつは対応できても、連鎖するとあっという間に開所が遅れます。「支援の中身」はご自身が専門家。「事務の流れ」は早めに専門家と一緒に確認することで、開所後の経営をより安心してスタートできます。次回は、指定前説明会から開所当日までの後半スケジュールをご案内します。


※細かい要件は各自治体によって異なる場合があります。

必ず、自治体へ確認しながら進めてください。

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